会計・税務|ベトナム進出ワンストップ支援
ベトナムの会計制度
ベトナムでは、1986年のドイモイ以降、資本主義経済を導入したことにより複式簿記による会計制度を採用しましたが、ただしこれは国際会計基準とは異なる独自のベトナム会計システムとなっております。一方、外部報告用の決算書類の作成に係る会計基準に関しても、ベトナム独自の基準が設けられており、原則としてこれに従うように規定されてはいるものの、運用にあたっての実施細則が少なく、まだまだ現地の慣例に基づき企業自身または会計監査人の判断にゆだねられている部分も多く残っています。そのため、法令にない部分に関しては、国際会計基準または現地の大多数が採用している基準を用いると同時に、管轄税務局の見解を求めるというプロセスが重要となります。
ベトナムと日本の会計制度の違い
ベトナムでは、決算期を任意に選ぶことができず、各四半期末のいずれかを年度末とする必要があります。また、勘定科目コードはベトナム財務省が指定したものを使用しなければならず、日本では製造原価に含まれる科目が、間接費とされている場合もあります。外資系企業については、公認会計士による会計監査が義務付けられています。(財務省の認可を得て、例外的に外貨で記帳し、報告することも認められていますが、非常に稀なケースです。)また、会計主任の資格を有する人材を二期目からは必ず選任しなければなりません。ベトナムの外資系企業はまだまだ親子ローンに頼る場合が多く、資金調達のための外部報告という形式が発達していないことから、会計制度はまだ発展途上にあると言えます。
会計主任者の任命
ベトナムでは、外資系企業は、1期目は会計主任者ではなく会計責任者を置けば足りますが、2期目以降は会計の資格をもった会計主任者を1名以上任命しなければなりません。雇用をする義務はないため、まだ会社が小さいうちは雇用はせずに名義を借りることも可能です。
会計主任者は中級以上の会計の資格が必要であり、外国人でもなることができますが、一般的にはベトナムの大学で会計学科を履修した者がなるケースが多いです。また、2年間(場合によっては3年間)の実務経験が必要ですが、大学では短期研修コースが設けられており、試験に合格することで実務経験は免除されます。
ベトナムの財務諸表
ベトナムでは、どの業種においても勘定科目が統一されており、他の科目を使いたい場合は財務省への申請が必要になります。作成が義務付けられている財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、注記及び付属明細の4種類です。外資企業はこれらを税務局のほか、財務局や統計局、工業区管理委員会、人民委員会などに提出します。(業種によって提出先は若干異なります。)
ベトナムの税制
ベトナムでは市場経済への開放後、1990年代に入ってから税制が整備されるようになりました。外資系企業には、主に企業所得税、個人所得税、付加価値税、外国契約者税などが課されます。貿易会社などはもちろん関税も重要になってきます。また、ベトナムでは国税しかなく、地方税がないのが特徴の一つです。
法人税の税率は25%ですが、業種によっては優遇税率が適用され10〜20%となります。個人所得税は日本と同様に累進課税で、所得が増えるにつれて税率も高くなります。外国契約者税はベトナムにある外資系企業に課されるものではなく、たとえば日本の企業がベトナムの企業にサービスを提供した場合(親会社から現地子会社へのコンサルティングなど)に課されるもので、ただしベトナム企業は外国送金する際に源泉納付する義務があります。
付加価値税は日本の消費税に似たもので、税率は10%で非課税項目もあります。
ベトナムの法人税の申告
ベトナムに進出している外資企業は、一般的には12月に決算期を設定していますが、例外的に財務省の認可を受ければ3月、6月、9月に決算期日を変更することも可能です。事業年度は1年間となります。決算日から1か月程度で決算業務を行い、2ヶ月以内に法人税の仮計算を終えて会計監査を受けます。外資系企業は決算後3ヶ月以内に、監査法人による会計監査を受けなければなりません。そして株主総会において決算の承認を受けたあと、決算から3ヶ月以内に法人税の申告を行います。日本と違う点は、株主総会の後に法人税の申告を行うという点です。
ベトナムの法人税
法人税率は2009年1月現在で25%となっております。ただし、10%と20%の優遇税率があり、外資誘致の目的から特定の業種は優遇されています。課税所得の計算において最も注意しなければならないのは、一定額以上の取引については公式の領収書でなければ費用処理ができないという点です。また、日本と同様に税務調整が行われますが、日本ほど複雑ではありません。たとえば社員の生命保険やゴルフ代などは経費算入ができませんので、あらかじめ何が費用計上できないかは押さえておいたほうがよろしいかと思います。当社では顧問先の皆様に最初にご案内させていただいております。
ベトナムの付加価値税(VAT)
日本の消費税にあたる付加価値税は、毎月末に締めて算出し、翌月20日までに申告納付する必要があります。仕入VAT(日本でいう課税仕入)が売上VAT(日本で言う課税売上)を超過する場合は還付を受けることができます。また、進出の手続きを終えた会社で、まだ売上VATがないうちは還付を受けることができます。税率は原則10%ですが、生活必需品などは5%とされています。また、輸出は日本と同様に免税とされています。
ベトナムの優遇税制
外資系企業を誘致するために、ベトナム政府はさまざまな優遇税制を設けています。まず対象事業についてですが、これは従来からの共通投資法による特別措置のほか、法人税法においても規定されています。環境、エネルギー、バイオ、ハイテク、医療、製造機械など様々な分野を対象としております。優遇税率は投資内容により10%または20%の2種類が定められているほか、更に投資内容によっては2〜4年の免税期間又は4〜9年の50%減税期間が設けられています。なお、欠損金は5年間認められていますが、減免期間についてはなるべくこの欠損金を使用せず、優遇税制を最大限に活用することをお勧めしています。
固定資産の減価償却
ベトナムでは原価が1,000万ドン以上の資産は固定資産に計上しなければなりませんが、これらの固定資産の減価償却は、政府が規定している耐用年数の範囲内において、企業が決めた償却法(定額法・定率法・生産高比例法のいずれか)を継続適用することにより算出します。税務局の承認を受けて、償却方法や耐用年数を変更することも可能です。また、残存価額はゼロとして計算し、償却を終えた場合は1円だけ備忘価格を残せばいいとされています。なお、無形固定資産に関しても償却を行えるのも、ベトナムならではの制度となっております。
ベトナムの個人所得税
ベトナムの個人所得税は、ベトナム国内の居住者だけでなく、非居住者であってもベトナム国内において国内源泉を有する者に対して課税されます。個人所得税の計算過程において、所得から控除できるのは原則として社会保険料と基礎控除400万ドンそして扶養控除が被扶養者1名につき160万ドンとなっております。これらを控除後の金額に5〜35%の個人所得税率を乗じて算出します。住宅手当については実支給額は課税所得とされますし、食事手当や子女教育費も課税所得とされます。そのほかに、一時帰国費用も課税所得とみなされますので、ご注意ください。なお、短期滞在者免税はベトナム国内の滞在期間が183日以下の者で日本法人から給料を得ており、かつ、ベトナムにおいて恒久的施設とみなされないことが要件となります。この場合においても、いったんは納税を行い、あとから短期滞在者免税の適用を受ける必要があります。
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